『コード・ブルー ‐ドクターヘリ緊急救命‐THE THIRD SEASON』(フジテレビ系)公式サイトより


 7月期の連続ドラマが次々と放送を開始している。例年、夏ドラマは視聴率が伸び悩み、“夏枯れ”と呼ばれることもあるが、今夏はジャニーズ事務所所属タレントの主演作3作あり、注目されている。果たして、どんな業界評が集まっているのだろうか。

TOKIO・長瀬智也が、18年ぶりにラブストーリーの主演を務める『ごめん、愛してる』(TBS系)。放送枠は、高視聴率ドラマを連発するTBS日曜午後9時枠だが、初回は9.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、第2話で10.3%と、肩透かしの結果となっている。

「この放送枠で、主演が長瀬となれば、もっと数字を見込めるはずなので、このドラマは、“コケた”というほかありませんね。あえて敗因を探すと、ヒロイン・吉岡里帆、二番手・坂口健太郎が、“役者として力不足”だからかもしれません。主演が脇役に足を引っ張られているというのは、同じ枠で昨年放送された嵐・松本潤主演『99.9 ‐刑事専門弁護士‐』と正反対の構図。あのドラマは実力派の脇役が作品を盛り立て、高視聴率を叩き出した印象です」(スポーツ紙記者)

 また、関ジャニ∞・錦戸亮主演の『ウチの夫は仕事ができない』(日本テレビ系)は、初回こそ11.2%だったものの、第2話で9.1%と2ケタ割れした。

「テレビ局の錦戸に対する期待値は、かつてより低いといえます。またジャニーズとしても、錦戸には、伸び伸び役者をやってほしいという気持ちが強いようで、数字にシビアになっていないようですから。以前は、関ジャニ∞で突出した人気を誇っていましたが、近年は各メンバーも露出が増えファンを増やしていますし、役者業にしても、丸山隆平の方が評価されているんです」(テレビ局関係者)

 そして初回16.3%と、今期では飛びぬけた高視聴率となった山下智久主演『コード・ブルー ‐ドクターヘリ緊急救命‐THE THIRD SEASON』(フジテレビ系)。もともと人気シリーズながら、現在のフジテレビでは驚異的ともいえるロケットスタートを飾ったが……。

「当然ながら、“人気シリーズであること”が高視聴率につながったと思います。役者陣では、主演・山下より、ヒロイン・新垣結衣の方が数字に貢献したのでは。シリーズ初回が放送された2008年当時のタレントとしてのパワーは、新垣より山下の方が強かったですが、現在では、完全に逆転していますからね」(芸能プロ関係者)

 また、同ドラマに関しては、「このメンツをそろえたところに、フジの“最後の意地”が見られる」(同)という。

「各所属事務所としては、いまや泥舟の月9に、自社タレントを出演させることは、冒険以外の何物でもありません。それでも、この役者陣をそろえられたのは、ひとえにフジの努力の賜物でしょう。しかも、この初回視聴率によって、『年内消滅』といわれていた月9枠の延命が決定したそうです。ただしフジは、当分の間、ジャニーズに頭が上がらないでしょうし、複雑な心境かもしれませんが……」(同)

 果たして各ジャニーズドラマは、どのような視聴率推移を見せるのか。今後も要チェックだ。